がんの緩和ケア（漢方）
症状の緩和による生活質の向上
がんそのものによる苦痛や手術、抗がん剤、放射線治療の副作用によって様々な症状に悩む方が多いです。 抗がん剤の副作用として多く見られるのは、体の痛みや手足の痺れ、はきけ、嘔吐、食欲不振、下痢、便秘、 咳、息苦しい、動悸などの神経障害、胃腸、呼吸循環器機機能障害の症状です。 漢方薬はこれらの症状を緩和、軽減、生活質を向上させるには期待されます。
扶正祛邪は治療の根本
中医学の立場から見るとこれらの症状は、過酷な治療で正気が大きく損傷されてきた症状です。 正気というのは、免疫力、治癒力を支える主要なもので、気血、津液、精気からなる物です。 二千年前中医古典医籍《内経⋆素問》に「正気内存、邪不可干」「邪之所凑、正気必虚」という発病の原因についての記載があります。 つまり「人体の正気が旺盛であれば、邪に犯されることはない、邪に犯されるところは正気が必ず虚している」という意味です。 正気の盛衰は発病の根拠で、これはがんの治療と予防にも大きな意味があります。漢方薬は扶正祛邪、 活血化瘀の功効があり抗がん剤などの副作用を軽減、免疫力、自然治癒力を高め、生活質を向上させるには期待されます。 更に鍼灸併用による相乗効果も考えられます。
